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日本STEM教育学会 第7回年次大会【オンライン開催】一般発表

2024-09-10 | EVENTS / ACTIVITIES

2024年9月22日(日)開催の「日本STEM教育学会 第7回年次大会【オンライン開催】」の一般発表の内容を掲載いたします。
予稿を掲載いたしました(2024.9.17)

開催概要・プログラム内容および参加お申し込みは、こちらよりご確認ください。
 

■一般発表 分科会A
座長:佐藤幸江(放送大学)

A-1)「加賀市におけるSTEM教育」
下口容秀(合同会社テクノアルタエンジン)

加賀市の小中学校においておこな合われているSTEM/STEAM教育について発表します。子供たちが実際に作り上げた作品や、制作風景、制作過程、またそれらをサポートする地元のエンジニア体制についても紹介いたします。

A-2)「STEAM教育プログラム開発に向けた幼児期における数唱・計数能力の経年推移の評価」
樺澤茉宝(新潟大学大学院)、村山敏夫(新潟大学)

幼児教育は、人格の基礎を培うため重要な位置づけとなる。幼児が遊びの中で数に関心をもつためには、STEAM教育を手立てとした環境づくりが必要である。STEAMの5領域の中でも数学的な要素は全ての学習の基礎となる。そこで本研究では、数の概念の形成時期である幼児期の数唱・計数能力の実態を先行研究の報告と比較し、課題を明らかにすることを目的とした。さらに、課題を踏まえた活動事例を挙げて社会実装の一助となることを期待する。

A-3)「現実問題を解決する力を向上させるためのオリガミクスを用いたものづくりSTEAM教材の開発」
葛城 元(大阪教育大学)、黒田恭史(京都教育大学)、下郡啓夫(函館工業高等専門学校)、井場恒介(大阪教育大学附属池田中学校)

筆者らが専門とする数学教育では,科学,テクノロジー,アートと数学の融合が試みられてきた。本稿で取り上げる「オリガミクス(ORIGAMICS)」は,折り紙と学問を融合させた造語であり,エンジニアリングの観点からも研究されてきた。学習者がオリガミクスを用いてものづくりをするためには,STEAMの領域間の融合を図りながら適切な順序で学習することが重要であると考えられる。本研究では,現実問題を解決する力の向上を目指して,オリガミクスを用いたものづくりSTEAM教材を開発した。

 

■一般発表 分科会B
座長:谷内正裕(日本STEM教育学会事務局)

B-1)「ビジュアルプログラミング環境「Tsumicky」のご紹介」
藤本 壱(郡馬医療福祉大学)

プログラミングを初めて学ぶ人にとって、ブロックを組み合わせてプログラミングを行うビジュアルプログラミングは、比較的なじみやすいものである。そのようなプログラミング環境としてはScratchが多用されているが、Scratch以外にも同様のプログラミング環境は複数存在している。
本発表では、発表者である藤本 壱が開発を進めている「Tsumicky」というビジュアルプログラミング環境を紹介する。GoogleのBlocklyをベースとした環境であり、多用な用途に使えるようにすることを目指して開発を進めている。

B-2)「糖の構造式の大学入試への出題とキャラメル化生成物に関する調査」
野口大介(長崎大学)

糖の分子構造に着目し,家庭科と理科にまたがる,教科横断的で,端末によって学習可能なSTEM教材の開発を企図し,まずは最近の大学入試における糖の構造式が出題された事例を調べた。さらに,高校生による研究も行われたスクロースのキャラメル化により生成する化合物をデジタル分子模型が表示できるPubChemで検索し,揮発成分(アロマ)やキャラメルソースに含まれる不揮発性のアンヒドロ糖,二糖,三糖由来の各分子のごく一端を予備的にまとめた。

B-3)「数学教育と芸術の関連の検討~大学生の意識調査から~」
矢田敦之(高知大学)

本研究は,教員志望の大学生を対象とする数学教育と芸術の関連性に対する意識を調査し,その結果を分析することで,数学と芸術の統合がどのような可能性を持つかを明らかにすることを目的とした。このため,質問紙調査を実施し,大学生の認識や関心度を明らかにした。この結果,数学と芸術の関連を認識している大学生は少数であるものの,その重要性を理解することで学習意欲や創造性の向上が期待できることが示唆された。

B-4)「教育DX時代における共創するデジタルとアナログが交差する学びの場」
山本 周(聖学院中学校・高等学校)

分類学は、生物学の中でも非常に歴史の長い学問であり、他の生物を認識するために発展してきた。私たちは無意識のうちに世界を「認識」し「分ける」という行為を本能的に行っている。本実践では、日常の中でこれらの行為に自覚的になり、その本質を学ぶことを目的に「色」に着目した。理科・情報・美術を横断したSTEAM授業の一環として、「五感を使った空間デザイン」をテーマに1年間取り組んだ。